悲しい本は読まなくていい

さっき、真夜中に眠れなくなったので「51歳からの読書術」(永江朗)を読んでいて、面白い章に出会った。

悲しい本は読まなくても良いという。なんか目からうろこが落ちた思いがした。

同書に書かれている通り、歳をとると感受性が鈍るどころかさえてきている感じがする。

もともと私もハッピーエンドよりバッドエンドのようなストーリーの方が、リアリティがあるような気がして好きだった。

ハリウッド映画のヒーローものよりも、アメリカンニューシネマやヌーベルバーグのような主人公が死んで終わるようなものを好んで見ていた。

高校生の頃、「スケアクロウ」や「カッコウの巣の上で」、「イージーライダー」「俺たちに明日はない」「真夜中のカーボーイ」などを見て、なんかとても良いなと感じていた。

ただ、見終わった後2、3日はわけもなく落ち込んだ。

前述した「エヴァンゲリオン シト新生」を映画館で見たときは本気で鬱っぽくなった。

俗にいうトラウマだ。20代で。

最近では「ミリオンダラーベイビー」を見て落ち込んだ。これは30代。

ほかにも結構あるのだが、今はぱっと思い出せない。

★★★

悲しい結末の本や映画を見ることは必要だと思っていた。

とにかく、悲しいストーリーや不条理なものに触れて、自分が傷つくことで何か成長できる気がしていた。

ただ、48歳の今、傷つくことや不条理なことは日常生活にあふれている。

物語の中でもそれを感じ、また、今まで以上に傷ついたり、必要以上に落ち込む必要があるのか心のどこかで疑問を感じていた。

★★★

別に、無理に悲しい本を読まなくていい。

そう思うと確かに気が楽になる。

これからは、我慢して悲しい本に触れなくてもよい。

自然に選んでいこう。

そう思った。

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